天然の歯のような高い審美性で人気のオールセラミックですが、全ての方にパーフェクトに当てはまる治療かというとそうでないこともまれにあります。
オールセラミックは健康保険対象外で費用負担も大きく感じ、金属よりは割れやすいというデメリットがあるため、それを踏まえた上で後悔しないよう治療を受けましょう。
すでに大きな虫歯や他の治療などがあり、それをやり直す場合や、歯並びがよくテトラサイクリン歯などのようにエナメル質の着せ替え的な場合は非常に成果の得られる喜ばれる治療です。人生が変わった人もたくさんいらっしゃいます。
本記事では、オールセラミックで後悔した方の理由や、後悔せずに最高の治療成果を得られるための秘訣を、池袋駅前で20年以上セラミック治療を行っている、噛み合わせ認定医の河合の監修のもとお知らせていたします。オールセラミックを検討している方は必見の内容となっています。ぜひ参考にしてください。
オールセラミックで後悔する理由

オールセラミックで後悔する理由は、以下のようなことが挙げられます。
神経を取って治療をしてしまった。
これは大手の審美歯科系に多い手法です。早い!安い!に心打たれて治療をされる方が後を絶ちませんが。。その結果は。。。
なぜ歯の神経の治療を簡単にしてはいけないのでしょうか。
歯が調子悪くなる理由のの一つに根の病気があります。この根の病気は当然ですが、根の治療をしなければ起きることはありません。ひどい虫歯の時はやむをえず治療をするのですが、当医院では根の治療を極力回避しています。なぜか?→ →歯が抜歯になってしまう確率が5−6倍あがると言われているからです。
セラミック矯正という言い方をすることもありますが、セラミックの歯を入れるときに、元の歯の位置をや形を大きく修正して治療をしようとすると、神経の治療をする必要が出てくることがあります。当医院ではあまりお勧めしておりませんが、こういった場合は歯が脆くなってしまう傾向や根の病気がいつか起こる可能性があります。歯を失う理由に、虫歯や歯周病と根の病気と歯根破折がありますが、この根の病気や歯根破折になるリスクが上がってしまうのです。
人生100年時代の歯科治療を掲げている我々にとってはとても選択できる治療ではありません。最後の手段なのです。
歯周病を治さずに治療をしてしまった。
若い人にはあまりありませんが、それでも軽度の歯周病、歯肉炎はあります。歯茎の炎症があったり、歯周病があってセラミックを被せてしまうと以下のようなことが起こります。
- セラミックを被せた歯茎から出血する
- 腫れた歯茎が治ってしまうと、歯茎のラインが見えてしまう。
- 進行した歯周病の場合には、歯がゆれてきてしまう。
これらは歯周病の症状がほとんどないために、歯をいれたあとに気づいてしまうのです。
欠けた・割れた

オールセラミックは強い衝撃が加わると欠けたり割れたりすることがあります。噛み合わせが強すぎたり極度の硬いものを噛むと割れてしまいます。
しかし割れてくれるのは、ほんとはいい方だと河合は言います。なぜなら歯が割れないということは、そのダメージは別のどこかで吸収するわけですから、噛み合わせが変わったり、顎関節症になったりしてしまうのです。
そのため、正確な噛み合わせ診断と噛み合わせ治療が必須です。
噛み合わせがぴったりでも、歯ぎしりや食いしばりがある方は、就寝時に装着するナイトガードをするのをお勧めします。噛み合わせ調整がセンシティブにできるクリニックならば、オールセラミックよりも強度のある素材を選択することをおすすめします。
参考:テーマパーク8020
詰め物・被せ物の境目にむし歯ができた

詰め物や被せ物と自分の歯の間に隙間ができると、そこに汚れが溜まってむし歯になる可能性があります。オールセラミックは特殊なセメントを用いるため隙間ができにくいですが、もともと虫歯や歯周病があったりするとこのような結果になることもあります。事前の正確な検査をして10年以上の安定を目指しましょう。
(当医院で10年間の段階的保証制度があります。)
歯に痛みが出た

神経を治療せずにオールセラミックの詰め物や被せ物を入れた場合、治療後に痛みが出ることがあります。
痛みが続く場合は、神経を取り除く治療をしなければなりません。特に神経に近いむし歯を削った際は、注意が必要です。
オールセラミックのメリットとデメリット

オールセラミックのメリットとデメリットを以下にまとめてみました。
メリット
- 天然歯に近い色や透明感の再現が可能で、自然な見た目になる
- 長期間使用しても変色しない
- 金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がない
デメリット
- 強い衝撃によって欠けたり割れたりすることがある
- 自由診療のため治療費は高額になる
- 厚みを持たせる必要があるため歯を削る量が多くなる
後悔しないオールセラミックにするために

オールセラミックを検討する場合は、事前にしっかりと情報を収集してから治療を受けるようにしましょう。ここでは、後悔しないオールセラミックにするためにできることを3つ紹介します。
歯科医院を慎重に選ぶ
結局これにつきますが、症例数が豊富で、保証制度があるクリニックをお勧めします。
オールセラミックは、歯科医師や歯科技工士の技術によって仕上がりが大きく異なります。歯科医院を選ぶ際は、経験と知識が豊富であるか確認し、信頼できる歯科医師のもとで受けましょう。
この信頼あることは患者さんには一番分かりづらいと思うのですが、
- 創業から10年以上経っているか(ポッと出のクリニックは稀になくなります)
- 保証制度があるか?
になってくるわけです。s
メリット・デメリットをよく理解する
どの治療にもメリット・デメリットはあるものです。オールセラミックは上記で紹介した通り、審美性に優れていますが、欠けたり割れたりすることがあります。両者を天秤にかけて慎重に検討することが大切です。
メンテナンスを怠らない
オールセラミックは、定期的にメンテナンスを受けることで長持ちします。メンテナンスでは、普段の歯磨きだけでは取りきれない汚れを、歯科医師または歯科衛生士が特殊な機械を使って除去できます。
また、オールセラミックの劣化や破損がないかを確認できるので、3~6ヶ月に1回はメンテナンスを受けることをおすすめします。細菌と力をしっかりとコントロールすることで安定します。
治療費や保証をしっかり確認する
オールセラミックは自由診療になるため高額になります。事前に治療費の見積もりをしっかりと確認し、保証制度の有無とその条件も確認しておきましょう。
まとめ
オールセラミックで後悔する一般的な理由には、色合わせがうまくいかない、破損、むし歯や痛みなどがあります。しかし、事前にしっかり情報収集し、慎重に検討することで、後悔するリスクを最小限におさえられます。オールセラミックを検討している方は、歯科医師とよく相談し、納得したうえで選択することが大切です。
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