執筆:噛み合わせ認定医 河合良治
「矯正歯科治療って、どれくらい費用がかかるの?」、
「子供のうちに始めると、コストパフォーマンスがいいの?」といった疑問は、よく訊かれる質問です。
矯正歯科治療は、保険診療外のため、提供している歯科医院によっても価格が異なります。
実際のお支払いも、総額払いや、処置ごとのお支払いなど、システムも異なっています。
今回は、矯正歯科治療の費用について、治療の開始時期を含めてご説明いたします。
小児矯正
子どもの治療は、大きく分けて2つのステージに分けられます。
- 一期治療
小学校入学前後から低学年くらいで行う、混合歯列期に行う矯正治療です。
この期間に行う治療では、顎の位置関係や大きさのバランスといった骨格を対象として誘導、コントロールしていく治療や、歯が生えるスペースを作る治療です。
費用は、患者様のお口の状態によって異なりますが、10~50万程度です。
- 二期治療
生え変わりが完了し、永久歯列になった中学校入学前後の時期から開始します。
この時期から、歯並びを対象としたワイヤー矯正を開始します。
2期治療も、お口の状態によって必要な処置や器具が異なるため、費用が異なりますが、20~100万円程が一般的です。
1期治療から2期治療まで連続した治療を受けることがより、歯並びには理想的ですが、
お子さまご本人と保護者様の満足度によっては、1期治療のみで治療を完了する場合もあります。
内訳としてよくある一般的なものが、以下のとおりです。
相談費用/初診費用 |
精密検査費用 |
治療計画作成費用 (検査に含むことも多い。) |
治療費用 |
再診料 |
矯正の治療期間についてはこちら>>>創業70年池袋同仁歯科クリニック|矯正歯科治療の期間
【参考情報】公益社団法人 日本小児歯科学会|子どもたちの口と歯の質問箱
成人矯正
成人矯正の場合にも、歯科医院によって、費用や支払いのシステムが異なります。
当院では、ワイヤー矯正の他、マウスピース矯正も提供しており、
患者様が選択される治療方法によっても価格が異なります。
歯列全体に対する治療費用は、
- ワイヤー矯正 600,000円〜1,000,000円
- インビザライン600,000円〜1,200,000円
が一般的です。使う装置におり大きく変化があるのです。
部分矯正の場合、
インビザライン(前歯のみ) 300,000円程度に
にて行うことができます。
その他に、検査費用や、調整費、管理費などが必要です。
調整費/管理費は、一般的に通院毎にかかる費用です。
- 精密検査 20,000~30,000円
- 調整費/管理費 3,000〜12,000円
大切なことは、患者様のお口の状態によって、費用負担が異なるということです。
同じく出っ歯(上顎前突)の治療であっても、選択する治療方法や、
処置の内容によっては、総額が異なる点にご注意ください。
矯正方法についてはこちら>>>創業70周年池袋同仁歯科クリニック|マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い
【参考情報】公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会|治療費の目安について
その他の治療方法
- 舌側矯正
当院では、舌側矯正は行っておりませんので、ご希望の場合には、他院へのご紹介を行っています。
舌側にワイヤーをつけることで、治療期間中の見た目の改善が可能ですが、治療期間が半年ほど長くなります。
費用は、装置が特殊なため、総額で、通常のワイヤー矯正の1.5倍程度の費用をご想定ください。
- 補助インプラント
その他に、歯を移動するために力をかける固定源を作るために、補助インプラントという方法があります。
これは、歯が無くなった部分に行うインプラントとは異なり、
アンカースクリューと言う小さなスクリューを一時的に埋め込む方法です。
補助インプラントは、治療が完了した時点で、除去します。
当院では、1本25000円で行っています。埋め込む本数分の費用が必要です。
詳しい補助インプラント費用についてはこちら>>>創業70周年池袋同仁歯科クリニック|矯正歯科(噛み合わせをしっかりと)
歯科矯正治療は、保険診療外のため、全額自己負担です。また、提供している歯科医院によって、価格が異なります。
患者様の歯並びの状態によっても、選択する治療方法や装置が異なります。
インターネット上には、様々な価格で掲載されているため、
価格だけとると、どこの歯科医院で受診したらよいか迷ってしまうことと思います。
ご自身のお口の状態には、どのような治療が適しているのか、費用は総額でどれくらいになるのかなど、
初診で相談を受け付けているクリニックも多いので、そちらで相談するのをおすすめします。
※当院では、患者様が歯科治療において、不安や疑問を抱えることなく、適に治療を受けていただけるように心がけております。